TOPICSトピックス

「戦略思考・物流改革」の記事で、丸天物流グループも紹介される。

丸天物流グループでは、製薬企業の日本ケミファ株式会社の物流業務外部委託の方針を機に、2004年3月から日本ケミファ株式会社の物流業務を担っています。
この度、日刊工業新聞の日本ケミファ株式会社を取り上げた記事「戦略思考・物流改革[2014年3月27日(木)]」の中で、丸天運送株式会社も紹介されました。
記事の内容は以下の通りです。

戦略思考・物流改革

日本ケミファ 安定供給へ外部資源活用
工場・倉庫免震化、医薬品欠品防ぐ

 ジェネリック(後発医薬品)を主軸とする製薬企業の日本ケミファが、災害時の事業継続力を高める取り組みに力を入れている。
震災に備えて2013年7月から、震度7の揺れにも耐える免震構造を用いた外部の倉庫を物流拠点として活用。5月に操業を始める免震構造の新工場と併せ、震災に強い生産・供給体制が整う。
顧客となる医療機関や薬局の信頼感につながると期待している。

業務を効率化

 日本ケミファは子会社の日本薬品工業(東京都千代田区)の工場で製造した医薬品を、卸売業者の配送拠点まで運んで納めており、その中継基地としてもともと埼玉県戸田市に自前の物流センターを構えていた。この施設が老朽化したのを機に、業務効率化などの狙いから04年に物流業務を外部委託に切り替えた。
業務委託先として選んだのは、丸天運送(東京都台東区)の春日部営業所(埼玉県春日部市)にある倉庫。業務効率化の効果に加え、日本薬品工業の茨城工場(茨城県稲敷市)とつくば工場(同筑西市)のほぼ中間に位置するという便の良さからだ。外部資源の活用で作業の機械化も進み、要員が大幅に減った。
自前の物流センターにはピーク時に備えて14人の人員を置いていたが、移転後は自社の担当者が2、3人に減り、委託費との差し引きで年間500万円の経費を減らせた。

震度7に耐える

 この倉庫は震度6強の地震にも対応出来る耐震構造で、11年3月の東日本大震災にも被害はほとんどなかった。だがその後、丸天側から震災対応の点でさらに進んだ倉庫を春日部市内に新設するとの紹介を受けた。震度7の揺れに耐える免震構造で、停電時の緊急自家発電設備を備え付けるほか、医薬品や医療系食品の専用倉庫として、温度管理や防じん・防虫機能も万全になるという。
患者の生命にもかかわる薬を扱う以上、欠品は許されない。業界では卸から注文を受けた日の翌日納品が一般的で、停電で冷蔵設備や空調機が止まるという事態は是が非でも避けたいところ。そこで13年夏の完成を待って、丸天運送の「東日本物流センター」に物流拠点を全面移転した。
判断は吉と出た。北関東地域を襲った竜巻で同センターも停電に見舞われたが、自家発電で出庫や荷造りなどの作業を滞りなくこなせたという。

二重チェック

 業務の精度も一段と高まった。誤配を防ぐためピッキングの際と梱包の際に、バーコードで二重にチェックするほか、商品の保管場所もバーコードで管理し、その情報を無線LANでフォークリフトの運転手に伝えるという。自前のセンターでは商品の頭文字別に置き場所を決めていたが、こうした手間も不要になった。出荷個数(梱包したパッケージの数)がここ10年間で2倍近くに増えたにもかかわらず、作業負荷は大幅に減った。
倉庫に加えてつくば工場でも、免震構造の新しい工場棟が5月後半から稼働する。従来の工場棟では東日本大震災後、装置の位置ずれ点検などで操業を4、5日間止めた苦い経験がある。工場と倉庫の免震化は「安定供給の面で大きなアピール要素になる」(小山剛取締役常務執行役員)と期待を込める。